企画展終了
開催日:2020年9月12日(土)~10月25日(日)
赤松俊子とモスクワ 1937-1941
赤松俊子(のちの丸木俊)は、1937年4月から翌年にかけての1年間と、1941年1月から半年間の2度にわたって、通訳官やモスクワ公使の子どもの家庭教師としてモスクワに赴任しています。20代の彼女にとって、初めての国外、それも油彩の本場である西洋の体験は、画家として成長するための重要な機会となりました。実際、最初の赴任から帰国後の1939年には、ロシアの風景の記憶を投影した《白樺の林》(取材地は北海道)で、二科展初入選を果たしています。
モスクワの街並み、人びとの生活、夏の郊外の別荘、観劇や展覧会……彼女が毎日精力的に描き続けたスケッチは、当時のモスクワの様子を知るための貴重な資料として読むこともできるでしょう。
今展では、現存する油彩画11点、鉛筆・水彩スケッチ239点の計250点を公開し、若き日の「女絵かき」のモスクワ体験を再考します。