企画展終了
開催日:2015年6月3日(水)~9月12日(土)
特別展示 発掘! 知られざる原爆の図
原爆投下直後に広島へ入り、その惨禍を30年以上にわたって15部連作《原爆の図》に描き続けた画家・丸木位里(1901-1995)、丸木俊(1912-2000)。現在、その連作のうち第1部から第14部までは原爆の図丸木美術館に、第15部《長崎》は長崎原爆資料館に常設展示されています(2015年夏、丸木美術館の《原爆の図》はアメリカ、広島に7点を貸出予定)。
しかし、丸木夫妻はこの15部連作以外にも、さまざまな“番外”ともいうべき《原爆の図》を描き残しました。
1954年に初めて長崎を訪れた際に取材し、当初は第7部、第8部として制作される構想もあった「原爆長崎之図」の二部作《三菱兵器工場》と《浦上天主堂》。1959年にビルマ戦没者慰霊のため建てられた高野山成福院の摩尼宝塔に奉納された二部作《火》と《水》。1982年に東京・葛飾区の勝養寺に依頼されて描いた《幽霊》、《火》、《水》、《夜》の四部作。1986年に被爆後の差別問題を描いた《高張提灯》などです。
どの作品も、それぞれの時代の丸木夫妻の画風を反映させながら、しかし、どれひとつとして同じ表現はありません。
被爆70年にあたる2015年夏、原爆の図丸木美術館では、各地で大切に守り残されている《原爆の図》をお借りして、特別展示として公開いたします。
会期中の催し物
特別展示記念トーク「知られざる《原爆の図》を見る」
○8月30日(日)午後2時より
出演:小沢節子(近現代史研究者)+岡村幸宣(丸木美術館学芸員)
参加費自由(入館料別途)