企画展・イベントExhibition & Event

企画展終了

開催日:2014年9月13日(土)~11月15日(土)

ビキニ事件60年企画 第五福竜丸/ゴジラ 1954→2014

長沢秀之 ゴジラの眼 2012年

2014年は、太平洋ビキニ環礁における米軍の水爆実験によって、日本のマグロ漁船・第五福竜丸が被ばくしてから60年という節目の年に当たります。
1954年3月1日未明、マーシャル諸島近海で操業中だった第五福竜丸は、米軍の水爆実験キャッスル作戦(ブラボー実験)に遭遇しました。
降り注いだ放射性降下物「死の灰」を浴びた23名の乗組員は全員被ばくし、半年後の9月23日には、当時40歳だった無線長の久保山愛吉が死去。核実験による放射能汚染は広域に及び、多くの住民が居住していたロンゲラップ環礁に深刻な被害をもたらし、第五福竜丸以外にも1000隻近い漁船が被ばくしました。

この事件をきっかけに、東京・杉並の主婦からはじまったと言われる原水爆反対の署名運動は全国に広がり、翌1955年8月には、広島で第1回原水爆禁止世界大会が開かれました。また、ビキニ事件を受けて制作された映画『ゴジラ』は“水爆大怪獣映画”と銘打たれ、社会に大きな反響をもたらしました。
ゴジラは米軍の水爆実験によって突然変異して目覚め、日本を襲撃するという設定で、可視化された核の象徴と見ることもできます。

今展は、2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原発事故を経た私たちの現在と未来が、60年前の被ばく事件とどのように接続していくのか、3つの章に分けて展示された芸術作品によって、想像力を拡げる試みです。

第五福竜丸の事件後にはじまった原水爆禁止世界大会のポスターをはじめ、核や戦争に対峙する問題意識をテーマにしたデザインを数多く手がけたグラフィック・デザイナー粟津潔の仕事。
今も精力的に原爆や第五福竜丸、福島原発事故など核被害の歴史を主題にした作品を描き続ける画家・イラストレーターの黒田征太郎が《原爆の図》に触発されて描き下ろした新作絵画群。
そして1954年の映画のゴジラを「大きいゴジラ」、2011年3月の東日本大震災・福島原発事故で生まれたゴジラを「小さいゴジラ」と設定することで、ゴジラを現実につながる想像力として捉えた画家・長沢秀之のディレクションによる展示「大きいゴジラ、小さいゴジラ」。

それぞれの想像力の連鎖によって、目に見えない核の脅威に、2014年という地点からどのように迫ることができるのか。この物語は、今も私たちの日常につながり、続いているのです。


長沢秀之ディレクション 「大きいゴジラ、小さいゴジラ」より
ゴジラという不滅―レインボーゴジラ― 2014年
粟津潔+杉浦康平 原水爆禁止+核武装反対!
第5回原水爆禁止世界大会ポスター 1959年
黒田征太郎 PIKADONプロジェクト 2014年

会期中の催し物

黒田征太郎トークペインティング
○10月13日(月/祝)午後2時 参加費 500円(入館料別途)
 国内外で幅広く活躍する画家・イラストレーターの黒田征太郎さんが、丸木美術館で初めてのトークペインティングを開催。
当日は午後1時に東武東上線森林公園駅南口に送迎者が出ます。

粟津潔 MEETS 秩父前衛派
○10月18日(土)午後2時 参加費 1500円(入館料別途)
 演奏:秩父前衛派=笹久保伸(ギター)、青木大輔(サンポーニャ)、イルマ・オスノ(歌)、トーク:粟津ケン(KEN主宰)
 現在、「秩父の仕事歌」の発掘など音楽界で大きな話題を呼んでいる秩父の異才・笹久保伸ら前衛集団による丸木美術館初ライブ。戦後を代表するグラフィック・デザイナー粟津潔の表現世界との融合に注目。
  交通は市内循環バス唐子コースをご利用ください。

講談『第五福竜丸』、『ゴジラ誕生』
○10月25日(土)午後2時 参加費 500円(入館料別途)
 出演=田辺一乃(講談師)
 古典講談の継承と、新作講談の創作に努める女性講談師・田辺一乃による第五福竜丸とゴジラの講談。交通は市内循環バス唐子コースをご利用ください。

アーサー・ビナード講演「やわらかい はだ――原爆の図は本当に原爆を描いているのか?」
○11月2日(日)午後2時 参加費 500円(入館料別途)
 丸木夫妻の《原爆の図》を独自の視点で再構成し、新たなストーリーで紙芝居を作るという試みを行っている詩人のアーサー・ビナードさんによる講演会。3.11後の世界を生きる私たちにつながる《原爆の図》の斬新な解釈が生まれるか、注目です。
当日は午後1時に東武東上線森林公園駅南口に送迎車が出ます。(利用者多数の場合、お待ちいただくことがあります)

映画『放射線を浴びた~X年後』上映会
○11月8日(土)午後2時 参加費 1,200円(入館料込、丸木美術館友の会会員1,000円
 1954年アメリカが行ったビキニ水爆実験。当時、多くの日本の漁船が太平洋で操業していた。高知県の港町で地道な調査を続けた教師や高校生たちは、その知られざる被ばくの実情に迫っていく……。2012年、伊東英朗監督。83分。
上映後にトーク「ビキニ事件をどう未来につなげるか」。福島市出身で、マーシャル諸島でフィールドワークを行っている長島楓さん(獨協大学国際環境経済学科二年生)にお話を伺います。
 交通は市内循環バス唐子コースをご利用ください。



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