企画展・イベントExhibition & Event

企画展終了

開催日:2012年7月14日(土)~9月1日(土)

新井卓銀板写真展 MIRRORS HALF ASLEEP

新井卓は、写真黎明期の技法・ダゲレオタイプ(銀板写真)を用いて作品を制作する現代において数少ない写真家です。
ダゲレオタイプとは、銀板を完全な鏡面に磨きあげ、直接カメラに入れて撮影し、水銀蒸気で現像するという手間のかかる手法から生まれる写真。
 昨年3月11日の東日本大震災・福島原発事故の後、以前からたびたび撮影に訪れていた福島へ頻繁に足を運ぶようになった彼は、銀板写真を「複製不可能な記憶装置」と捉え、一見、静かに流れる時間のなかで、これから起きていくであろう永く目に見えない変化を射程に捉える作品を提示し続けています。
美しい植物、それぞれの土地で暮らしを営む人びとや生きものたち……鏡面に写るそれらの姿は、私たちが福島を見つめると同時に、福島からも見つめられているという重い意味を持って迫ってきます。
福島に視線を向けるというのはどういうことか。私たちがもう一度深く考えなおすための、重要な展覧会になることと思います。


新井 卓(あらい・たかし)
1978年川崎生まれ、写真家。国際基督教大学(ICU)中退、東京綜合写真専門学校卒。横浜を拠点に、国内外の美術館、ギャラリー、大学、NPOなどと連携して多彩な活動を展開する。写真黎明期の技法・ダゲレオタイプ(銀板写真)を独自に習得し作品制作に用いる、現代において数少ない写真家のひとり。2006年横浜美術館にてダゲレオタイプによる個展『鏡ごしのランデヴー Rendezvous on Mirror』、2011年川崎市市民ミュージアムにて個展『夜々の鏡 Mirrors in Our Nights』を開催。2009年より京都造形芸術大学、2010年より東京綜合写真専門学校にていずれも非常勤講師。7月29日まで東京国立近代美術館で開催中の「写真の現在4 そのときの光、そのさきの風」に出品。
新井卓ホームページはこちら。
http://www.takashiarai.com/

会期中の催し物

トークセッション「写真を見る/見られる 広島・福島」
○8月19日(日)午後4時
 出演:アーサー・ビナード(詩人)、新井卓(写真家)
 参加自由(当日の入館券が必要です)
 当日は、午後3時に東武東上線森林公園駅南口に美術館の送迎車が出ます。

新井卓写真集「Here and There ― 明日の島」



本企画展にあわせて、私家版による新井卓写真集「Here and There ― 明日の島」が刊行されます。丸木美術館では、会期中に、特別頒価1050円で100部ほどの限定販売を行います。
この機会にぜひお求め下さい。

企画展・イベントトップへ