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企画展終了

開催日:2021年 2月6日(土)- 4月 10日(土)

山内若菜展 はじまりのはじまり

 

牧場 放 2020年

東日本大震災・福島第一原発事故10周年という節目にあたり、精力的に福島県内の牧場を取材し、最近は広島にも足を運んで原爆の痕跡を取材している山内若菜の個展を開催します。

 和紙の上に墨や絵具を多層的に塗り重ね、時には布で画面を拭き取り、洗い流し、紙やすりで削り取るという作業を繰り返す彼女の画面は、複雑なマチエールを作り出し、時代に翻弄される「小さき者」を描き出します。

 近年、社会的価値観の変革をうながす芸術活動の重要性が国際的に注目されていますが、山内若菜の献身的な情熱は、地下水脈のように流れ続けてきた社会的主題の絵画の歴史を継承しつつ、現代にふさわしい新たな絵画の地平を拓いています。
悲しみを抱えて希望の未来に踏み出す「はじまりのはじまり」をご覧ください。

刻の川 揺 2020年
唇は蕾 2020年

山内 若菜(やまうち・わかな)
1977年神奈川県生まれ、99年武蔵野美術大学短期大学部専攻科美術専攻修了。2009年ロシアで「シベリア抑留」を忘れない文化交流を開始、以後ロシア国立極東美術館などで定期的に個展開催。また、東日本大震災後は福島・岩手でフィールドワークを重ね、2016年には丸木美術館、2017年にはロシア国立極東美術館で「牧場」展を開催。その他国内外で個展・グループ展多数。

「自分の理想を込めてもいい」山内若菜が語る自らの変化
 ―2021年3月4日『神奈川新聞』


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